体の緊張のほぐし方(無料記事)

公開日:2022-8-28 / 更新日:2022-8-28
表示期限:2023年8月28日

「リラックスして体の緊張をほぐす。」

こういう言葉を頻繁に聞くのではないでしょうか?
たいていの場合、そのためにリラックスして深呼吸をしましょうなんて説明されています。気の利いたところで、ヨガをしろとか、アロマを焚けとかでしょうか。これらは嘘ではないのですけど、普通に深呼吸すると体に力がはいってしまうという事に多くの人は気付いていません。

具体的にいうと、深呼吸の時、横隔膜を大きく上下に動かす時に筋肉に緊張が起こります。
緊張を緩めるために筋肉を緊張させている訳です。それで、丹田を意識しろなんていわれる訳ですけど、お腹の下あたりの筋肉を緊張させている人が多いのではないでしょうか。健康のためであれば不摂生も厭わないみたいな理屈で、大きな矛盾があるのです。しかし、身体感覚がにぶい人、運動が苦手な人だとそのことに気づく事は難しいといえるでしょう。

もし、ここでピンとこないようであればお金儲けに置き換えて考えてみましょう。

「お金儲けをするためであればまずは投資をしなくてはいけない。」

なんて、いわれて未公開株を買って貯金を失ってしまった人の顔を数人、私は思い出す事ができますね。

体と健康の話に戻すと、そういう人に限って、

「ちゃんと教えてくれれば自分でもできる。」

と勘違いする傾向があります。

こういう事は、わかる人は教えなくても教わらなくてもわかるのです。
例えば、ヨガやダンスのインストラクターなどをやっている人は、リラックスや息を深く吸い込む事について、子供の頃のような早いタイミングで気がついていて、どうすればよいかも知っています。だから、それが当たり前の事になりすぎていて、意識してやっている訳ではないし、他人もわかっているはずだと説明する必要も感じていない事が多いのです。だから、わかる人とわからない人には大きな溝が生まれるのです。

プロ野球なんかでは、

「名選手、名監督ならず。」

なんて言葉がありますけど、ここまでの内容をふまえて考えるとどういう意味かわかる事でしょう。

さて、今回はこの溝を埋めてみようと思います。
つまり、

「深い呼吸をしてリラックスする。」

とはどのようにするのかという事を説明してみます。

呼吸には2つの動作があって1つは吸う、もう1つは吐くです。
まずは比較的に簡単な吐く方から説明していきましょう。

息を吐くのは簡単です。
なぜなら息を吐けば体の力が勝手に抜けるからです。ところが、たまに、

「体の中の空気を絞り出すようにしてすべて吐き出せ。」

とかいう余計な事をいう人がいます。

これは多くの人にとっては余計なアドバイスといえるでしょう。
絞るというのは捻るという動作に繋がるのですけど、捻るという事は力むに繋がります。つまり絞るというのは体に緊張を生じる意識と動作になります。体の力を抜くために吐くのですから、体のすべての筋肉を脱力させるという事を意識しなくてはいけません。

そのための2つのイメージを紹介します。
1つめは、自分の体がアイスクリームである事をイメージしてください。息を吐きながら、体が太陽を浴びて溶けていく様子をイメージするのです。最後にはすべてとけて地面に染み込んでゆきましょう。

もう1つは、地面が底なし沼であるとイメージをしてください。
そして息を吐きながら自分の体がその底なし沼にずぶずぶと沈んでいくのを想像しましょう。沈みきった時に息ができないといった具合のリアルさは必要ありません。可能であれば息が続く限り、何メートルでも、何十メートルでも沈んでもらっても構いません。

息を吐くときに、多くの人が間違えるのは伸ばすという事を意識してしまう事でしょう。
伸ばすも捻るに繋がる動作です。だから、伸ばそうとすればするほど筋肉は緊張を起こしてしまいます。体が柔らかいという事は体の力を上手に抜けるという事です。逆にいうと、体が硬いということは体の力が抜けていないという事です。そして体が硬い人は、体に力が入っていることに気がついていません。そういう人は、少しづつでよいので体の力を抜く練習をしていくことです。続けていれば体のどこに力がはいっていてうまく抜けないのかに気がつくことができるはずです。

次は息を吸う時の方法です。
こちらもやはりイメージが重要です。先に述べた通り、深く息を吸い込もうとするとほとんどの人は力んでしまい体に緊張をおこしてしまいます。

だから、吐くよりかなり難しいといえます。
スポーツをする時など必ず、

「肩の力を抜け。」

と言われます。
実は、これは筋肉の力を使わない方が運動のパフォーマンスがあがるという事を意味しています。体を動かしているのは筋肉だと多くの人が思い込んでいるせいで間違えてしまうのです。

実は、体をもっとも効率的に動かしたり、使おうとすると、利用するのは地球の重力と自転の力です。
運動神経がよい人というのは、これができてるから身体能力が高いのです。ただ、この感覚は言葉で説明できるような性質のものではありません。例えば、イチローのバットの振り方やダルビッシュのボールの投げ方をかみ砕いて説明されれば彼らと同じ能力を発揮できるでしょうか?

「自分には才能がないから。」

と思うかもしれません。

地球の重力と自転の力をうまく使えるのが才能だという事です。
だから、スポーツ選手は運動能力を高めるために、そして才能を高めるためにひたすら練習をしている訳ですそして、それは筋力を上げるためなのではなく地球の重力と自転をの力を上手に扱えるようになるためです。

そして、当然ですけど、この事は呼吸にも当てはまります。
難しい事を述べているように感じるかもしれません。でも、やる事は息を吸うというだけのことで、これを読んでいる人で息が吸えないという人は一人もいないはずです。そして、今はそれをもっと上手にやる方法を述べているだけです。

息を吸う時は、骨の隙間を拡げるイメージをしながら息を吸い込みましょう。
そのイメージができていれば息を吸い込む時には背筋がのびるはずです。難しいのは、手、指、足などありとあらゆる関節、骨のすきまを拡げるように息を吸い込む事です。人によっては、手指や足首の力を抜くのはかなり難しいかもしれませんし、もしかしたら力が入ってしまっている事に気もつけないでいるかもしれません。最初は全身の骨をイメージするのは難しいでしょうから、まずは背骨の隙間をひろげるような感覚をイメージするだけでよいでしょう。

他だと、ドラゴンボールを参考にする方法もあります。
ドラゴンボールは鳥山明が作者のマンガで、おそらくほとんどの方がご存じでしょう。ドラゴンボールの登場人物は、舞空術という空を飛ぶ技術を身につけているのですけど、空を飛んでいる時に自分の周囲に気をまとっているのが描かれています。息を吸い込む時には、このように自分の体が空に浮かぶのをイメージするとよいでしょう。注意するのは、意識しないとその時、拳を握りしめてしまうという点でしょうか。マンガでも拳を作っていますし勘違いしてしまうだろうと思います。力任せに浮かぶのではなく体が軽くなって浮かびあがるのをイメージするのがコツでしょう。

もしマンガが好きなら同じような描写は他でもいくらでもあると思いますから自分に合うイメージを探してみてもよいでしょう。

実は、体の能力を発揮させるためにもっとも有効な方法はイメージを持つことです。理屈では体は動かないのだという事をふまえて試行錯誤してみることです。